2016年03月14日

改正派遣法:義務?配慮義務?努力義務?

法令に書かれている「義務」には3種類あります。

義務:しなければならない。
配慮義務:配慮しなければならない。
努力義務:努めなければならない。

義務」を怠ると「義務違反」で、指導・助言・勧告・命令の対象になり、さらに違反を重ねるなど悪質な場合は罰金又は懲役刑までありえます。
平成27年9月改正派遣法であらたに派遣先の義務となったもので、巷間よく語られている派遣可能期間関連以外では次のようなものがあります。

正社員の募集情報の提供義務(法第40条の5第1項)
 派遣先は、次の派遣労働者に対して、派遣先事業所の「正社員」の募集情報を周知しなければならない。
 ・対象となる派遣労働者
  ・同一の「事業所」で1年以上継続して就労している派遣労働者
  ・有期雇用派遣労働者だけでなく無期雇用の者も対象

労働者の募集情報の提供義務(法第40条の5第2項)
 派遣先は、次の派遣労働者に対して、「正社員に限らず」派遣先事業所の労働者の募集情報を周知しなければならない。
 ・対象となる派遣労働者(次の3つを全て満たす者)
  ・有期雇用派遣労働者
  ・同一の「組織単位」の業務を継続して3年間就労する見込みがある
  ・派遣元事業主から直接雇用の依頼がある


努力義務」は、法的拘束力も罰則も無く、どの程度守るかは当事者次第です。ただし、「努力する義務」ですから、「罰則が無いなら努力もしない」というのはいかがなものかと思います。

優先雇用の努力義務(法第40条の4)
 派遣先は、次の3つをすべて満たす場合、当該派遣労働者を遅滞無く雇い入れるよう努めなければならない。
 ・同一の組織単位に1年以上継続して従事した有期雇用派遣労働者
 ・派遣元事業主から直接雇用の依頼がある
 ・派遣終了後にその業務に労働者を雇い入れようとしている


では「配慮義務」とは何でしょうか?
言葉の通り「配慮する義務がある」ということで、義務を履行するために何らかの措置・対応を取る必要があります。
これを怠ると、指導・助言・勧告等の対象にもなりえます。

福利厚生施設の利用に関する配慮義務(法第40条第3項)
 派遣先は、派遣先の労働者が利用する以下の福利厚生施設については、派遣労働者にも利用の機会を与えるように配慮しなければならない。
 ・対象施設:給食施設・休憩室・更衣室

ということで、

 義務>配慮義務>努力義務

ということが、ご理解いただけたでしょうか?

今回の内容について、詳しくは
労働者派遣事業関係業務取扱要領 第8 P238~
(要領の改訂によりページ数は前後する場合があります)


★参考までに、こちらもどうぞ
●労働者派遣法、政令?省令?指針?
http://www.trust-family.co.jp/wgs/blog/v/295/



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